中華料理は大きく分けると、北京料理、広東料理、上海料理、四川料理の4つがあります。
和食、洋食など、ほかの料理と中華料理のいちばんの違いは、なんといっても火力の強さです。
強い火力を用いて、短時間で調理をするのが特徴です。
中華料理を作るなら、火力の強い、中華レンジが必要です。
中華レンジは、丸底の大きい中華鍋を、片手で振るのに適した形状をしています。
火力も非常に強く、一般的な業務用のガステーブルと比べて、3倍近い火力があります。
中華鍋を用いて中華レンジで作る料理は炒め物だけではなく、麺を茹でたり、スープを温めたり、ギョーザを焼いたりと、幅広い使い方が出来る万能的な厨房機器でもあります。
中華レンジを作っている国内メーカーは、数社ありますが、代表的なメーカーは、タニコーとマルゼンです。
中華レンジのバーナーには、ミツバ型、タコ型と、空気を強制的に燃焼させる、ターボ型(ドラゴン)があります。
ターボ型の操作方法は、左ひざを使って、火力を調整します。
ひざを使ってブロアーのスイッチを切り替え、空気の量を強制的に送ることで、強力な火力が生まれます。
ターボ型の場合、火力は更に増加し、一気に通常時の2倍の出力になります。
轟音とともに燃え上がるターボバーナーの姿は圧巻です。
中華レンジは火力だけが、特徴ではありません。
中華釜(通称まんじゅう)と呼ばれる、輪の形をした台で構成されています。
中華釜は、使い勝手がよく、底の丸い中華鍋を安定して、長時間扱える構造になっています。
また釜の枠の外側は、中華鍋が洗いやすいように、水が流せる構造になっているので、料理を作る際にも、手返しが良く、素早く、様ざまな料理を作ることが出来ます。
さらに、ガス管を本体の中に隠ぺいした内管式中華レンジと、ガス管が外に露出している外管式の2種類あります。
IH式もありますが、操作は少々難しいようです。
中華レンジにもステンレスの材質を使用していますが、一般的なステンレスよりも強靭でサビに強い、SUS304製を使用していることが多いです。
本体の台や脚部にも、同様のステンレスを使うことで、耐久性、耐食性を高めています。
中華レンジは、火力が強い反面、周囲が非常に暑くなり、調理人にとって過酷な環境と言えるでしょう。
しかし、現在は、排熱を後方に出す、後方排気式の商品も開発されており、環境改善に貢献しています。
効率よく作業をするためには、出来る限り移動せずに、調理が出来る状況を作ることです。
それぞれの厨房機器が、あるべき場所に、正しく配置されていることが必須条件となります。
中華料理は炒め物が多いので、中華レンジを中心に、厨房内をレイアウトすると良いでしょう。
麺類に使う、スープレンジや、茹で麺器が中華レンジと隣接していると、移動することなく料理を、完成させることが出来ます。
中華料理は、ひとつのナベで様々な料理を短時間で作ります。
ナベを洗いながら何度も使いまわす特徴があります。
そのため、レンジ本体には、水道設備(蛇口)が不可欠です。
ほとんどの場合、中華レンジを設置している前の壁に水道の蛇口があります。
水の用途は中華鍋の洗浄です。
鍋の洗浄に使われた汚れた水は、中華レンジに内蔵された排水ホースを通って排水される構造になっているので、料理人は移動することなく、中華鍋を常に清潔に保つことが出来るようになっています。
蒸し器は、床置き型と卓上型があり、ガスと電気の2種類あります。
蒸し器は、蒸気を発生させる機械なので、蒸気の上に、セイロと呼ばれる厨房備品をのせて使用します。
セイロは、木製やステンレス製があります。
形も、丸型や角型などがありますが、いずれにしても下から上に向かって、蒸気が噴き上がる構造になっています。
吹きあがる蒸気の発生量は限界がありセイロは最大で、3段か4段が限界だと思います。
また、蒸し器はセイロだけでなく、茶わん蒸しのような、器に入った料理も、蒸すことが出来ます。
餃子焼き器は単純な構造の厨房機器で比較的安価な商品です。
メーカーのカタログに載っている餃子焼き器は給水機能の付いた全自動の商品で、金額も高額です。
一般的によく使われている商品は、大阪の道具屋筋などで販売されているガス式の機種で金額も安価です。
餃子の大きさにも寄りますが一般的な大きさの餃子の場合、一つの鍋に約36個の餃子が焼けるので使い勝手がよく、お勧めです。
こちらの機器も、ガス式、電気式があります。
他にも、餃子鍋が2連式のものや、蓋持たせ式などがあります。
蓋持たせ式とは、鍋と餃子焼器の蓋が一体となっている機器です。
頻繁に、蓋の開閉をする餃子焼器は、蓋の置き場に困ることが多いのですが、この商品なら、置き場に困ることなく使えるので、非常に便利です。
自動餃子焼器
大手チェーン店で採用されていることが多い、自動餃子焼器はとても便利です。
給水から焼き上がりの時間まで、すべて電子制御されているので、餃子を鍋に入れて、蓋を閉め、ボタンを押すだけで、自動的に焼きあがります。
不慣れなアルバイトでも安定した焼き加減のおいしい餃子をたくさん作る事が出来ます。
デメリットとしては、価格が高価なことでしょう。
中華レンジ
CR-55 代表的な中華レンジ
CR-Ⅱ 大型店舗用中華レンジ
蒸し器
TLB-1G 一般的な蒸し器
THM-1500E 丸い蒸篭用卓上蒸し器
餃子
TZ-60EF-3 全自動電気餃子グリラー