居抜き物件でカフェ店を開業する

出店コストを下げるには、居抜き物件を探すことが最も効果的です。
まずは開業予算を決めてください。
具体的な開業までの作業を積み上げ方式で考えていると、どうしても予算オーバーになりがちです。
まずは上限の予算を決めて、理想と現実の中で出来ることを、工務店や弊社のような厨房業者と打ち合わせながら、決めて行きましょう。

理想的な居抜き物件を見つけることができたなら、追加工事をしなくても良い場合もあり、短期間の工事だけで営業が出来る事もあるので予算を大きく抑えることができます。

狙い目の居抜き物件を検証する

カフェを始める場合は、他の飲食店と違い、重厚な機器や設備は不要です。
他の重飲食店よりも、比較的簡単に見つけることが出来るはずです。
前に入っていたお店が、カフェや喫茶店だった物件も多いと思います。
その場合は、内装がほぼ出来上がっている可能性が高く、カフェに必要な工事も出来ていることでしょう。

ガスや電気などのインフラ自体が、他の飲食店よりも少ないのが、カフェ店の特徴でもあります。
その為、前のお店がカフェ以外であっても、カフェに必要な設備が備わっている可能性が高いと言えます。

造作物(壁、床、天井)の検証

造作物の状態を、ご自身の目で確認して下さい。
内装がすでに出来ていると言っても、状態が悪いケースもあります。
何年ぐらい使っていたお店なのかは、確認してください。

本来5年前後を目途に、厨房機器の補修が入るものです。
それ以上使っていたお店ならば、どこかしら機器の状態が悪いかも知れません。
そう言った意味では、オープンしてから5年以内の、居抜き店舗が狙い目となりそうです。

また、居抜き店舗である限り、自分のイメージと100%合致する空き店舗は、ほとんどないと思います。
たとえ、前のお店が、希望のイメージと違った物件であっても、クロスを貼り替えたり、塗装をやり直すだけで、コストをかけずにイメージに近づけることもできます。
例えば15坪のお店場合、クロスとペンキ塗りだけなら50万円ぐらいに抑えることも可能です。

残置物を活用する

使える厨房機器は全て使いましょう。
カフェはメニュー構成が少ないので、残置物を有効に使えば、追加購入する厨房機器は少なく済みます。

仮に故障していても、購入費よりも修理代金の方が安い場合が殆どです。
初期投資を抑える為にも、いったん残置物の修理を行い、オープンを迎え、運営が軌道に乗ったら、新しい物に買い替えるのは如何でしょうか。

厨房機器の減価償却年数は6年前後です。
5年未満の厨房機器があれば活用しましょう。
5年以上経過している機器でも、故障していなければ再利用しても良いと思います。

ただし、製氷機は要確認です。
カフェ店で使用する厨房機器は、比較的軽微なものが大半ですが、製氷機に関しては、新店で求められる製氷能力が、十分に備わっているのか、よく確認してください。

動作確認をする

現実的に言えば、残置物は不具合がある機器が多いです。しかし、少数の店舗には、動作の良好なエアコンや給湯器、排気フード設備、使用して数年以内の程度の良い厨房機器が残っている場合もあります。

オープンまでに、数カ月以上のゆとりがある場合は、時間の許す限り、使える機器が多く残っている、優良物件を探してみるのも、ひとつの方法です。
いずれの場合でも、内覧時には、可能な範囲で動作確認をすることが望まれます。

設備の確認

水道、ガス、電気、エアコンなどが使えない可能性もありえますので、チェックはしてください。
方法としては、管理会社に確認すれば、分かると思います。
管理会社が、把握できていない設備の場合は、工務店または専門業者に相談しましょう。

特にエアコンについては、壊れている可能性が高いと思ってください。
見た目で古いかどうか、分かりにくいので、可能な限り動作確認を行ってください。

スケルトンを勧めない理由

スケルトンは初期投資が大幅に上がってしまいます。
もし、15坪ぐらいの店舗をある程度満足のいく仕上がりにするなら、1500万円前後は必要でしょう。
居抜きで開業した場合なら、元の状態にもよりますが、ほとんど手を加えなければ、150万円ほどで開業できます。
ある程度クオリティの高い状態にする場合でも、300~400万円辺りに納まるでしょう。

スケルトンとは
鉄筋打ちっぱなしの状態を指します。
具体的には、ガス、電気、水道などの各供給会社から、メーターまでの工事が終わっているものを指します。
実際に店舗を運営するには、各メーターから、それぞれの機器までの配管接続工事などが、必要になります。

加えて注意して頂きたいのは、スケルトンで借りた場合には、スケルトンで返さないといけないケースが多く、撤退する時の原状回復費が、別途かかってしまいます。
また、工事期間も居抜きと比べれば1 か月程度長くかかります。

居抜き物件を選ぶポイント

1.営業年数の確認
良い物件を見極めるために、ひとつの目安として、何年間営業していたお店なのかを確認してください。
過去の繁盛具合にもよりますが、オープンしてから 3 年以内の物件の場合なら、店舗の内外装含め、比較的良い状態を保っていることが多いです。
ただし、10 年以上営業されているお店でも、直近で修繕工事や内装のリニューアルを行っている場合もあります。

営業年数に関しては参考程度に留めておき、信頼のおける工事業者がいれば現場に同行して頂いて、現状確認をするのが好ましいでしょう。
もし、信頼のおける工事業者をご存じなければ弊社にご連絡ください。
同行またはご紹介させて頂きます。

2.店舗に入ったときの、第一印象やフィーリングを書き留めておく。
ご自身が感じた印象は、これから来店されるお客様が、感じることになる印象と同じだと思ってください。
閉店したお店なので、汚れていたり、電気が暗かったり、前オーナーが使用していた物が乱雑に置かれていたりしますが、それを差し引いても、「よし、ここでやってみよう!」と思える印象があるかを、ご自身の気持ちと相談してください。

立地に対する印象も大切です。
オーナーとして頭に描く店のイメージと、その場所が近いかどうかです。
直感やフィーリングも店舗選びには大切な要素です。
実際に足を運んで、自分の感覚で見極めてください。
騒音が大きいとか、日当たりが悪いなど、書類では発見できない事が分かったりします。

必要な厨房機器の有無を確認する

前の業種がカフェの場合であっても、オーナーさんによって製氷機や冷蔵庫の必要な容量は異なります。
残置物を活用するなら「有るか、無いか」だけでなくスペックも確認するべきです。

特に冷蔵庫には、冷凍機能のついた、冷凍冷蔵庫という物があります。
店舗に残されていた冷蔵庫は、ご自身が必要とする収納力を、持ち合わせているのかをしっかりと確認しましょう。

食器洗浄機は、席数が25席を超える様な中型店舗では必須のアイテムです。
既存の店舗に食器洗浄がない場合は、購入をお薦めします。

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