客席と厨房のレイアウトの比率が一番大切です。
一般的な比率ですが客席7割、厨房3割、7:3が無難な比率です。
一般的には、一坪2席が基準です。
客単価が高ければ席数は少なくても構いません。
その場合 1 人あたりの席は広くなり、客単価が低くなればせまくなります。
客単価が低くても営業時間を増やすか1席あたりの回転率を上げることで売り上げを補うことも出来ます。
カウンターがある店舗の場合は、ひとり席が一定数取れるので、上手くレイアウトすれば、一坪に 2 席以上とれる場合もあります。
実際には、カフェのスタイルによっても異なってきます。
豊かな時間を、ゆったりと過ごして頂くような空間であれば、必然的に席数は少なくなります。
逆に回転率重視の、活気のある流動的なカフェ店であれば、椅子やテーブルもコンパクトになり、席数も多くなります。
いずれにせよ、席数を決める場合は、内装のデザインだけでなく、綿密な事業計画と厨房設計の両方が必要と言えます。
1.事業計画に基づいて、月の売上高を予測します。
2.ひと月の営業日数で割れば、一日当たりの売上高が出ます。
3.一日の売上高を客単価で割れば、客数がでます。
4.その客数を、何回転で集めるかを決めれば、席数が出せます。
※実際は正確な回転数は予測しにくいので概算で回転予測を立てて客席と厨房区画を決定し、与えられた客席区画の中で最大限の客席確保を行うのが一般的です。
従業員が快適に作業をするためには、正しい導線が必要になります。
導線とは、従業員が頻繁に通る道のことを指します。
複数の従業員導線が交錯するレイアウトは、とても動きづらく、作業効率も落ちてしまいます。
導線だけでなく、通路幅も確保するべきです。
理想的なレイアウトを作成するには、最低60cmの通路幅を確保してください。
例えば、厨房図面を作成せずに工事をスタートさせて狭い厨房内に厨房機器を詰め込みすぎると、通路幅が確保出来なくなるばかりか、冷蔵庫の扉が十分に開けられないと言った不具合も発生します。
そういった意味でも、厨房図面を作成し事前のレイアウトの打ち合わせを行う事は非常に重要です。
いずれにしても、従業員導線が交わらない様に、厨房の出入り口を 2 ヵ所作ったり通路幅を広く確保するなどの工夫をしてください。
ちなみにお客様が通行する導線は客導線といいます。
カフェのメニューはドリンクが主体です。
その為、調理場と提供する客席までの距離が短く、比較的簡単なレイアウト作りも可能です。一般的な飲食店と違い、カフェは厨房と客席への出入りが頻繁なので、出入り口は2か所、通路幅は 1 メートルほどある方が良いでしょう。
導線とは、スタッフが厨房の中で通る、通り道のことです。
スタッフがひとりの場合は、極力動かない導線作りが良く、複数のスタッフがいる店舗では、交差しない導線作りが望まれます。
厨房内の導線は、動きやすさと効率性が求められます。
スタッフの動きが交差するような導線や、無駄の多い導線は、長期間に渡ってストレスがかかります。
ひいては生産性の低下や、コスト増に繋がりますので、十分に計画を立ててください。
人と人がすれ違う、いわゆる導線が交差するスペースの通路幅は、最低90センチ以上取るべきです。
厨房機器を詰め込みすぎると、通路幅が狭くなってしまう場合が多いので、注意してください。
ただし、繁華街にある様な、狭い厨房の場合は60センチの通路幅が基本です。
人がすれ違うには十分な広さとは言えませんので、あくまでも一つの目安としてください。
厨房機器には、必ず作られた目的があります。
同じ用途であっても、寸法や容量には、非常に多種多様なバリエーションが存在します。
バリエーションが多い理由は、席数にあわせて機種選定が出来るようになっているからです。
ご自身にとって必要な機器は、店舗の大きさとメニューによって必然的に決まってくるのです。
最も問題なのは、ご自身のお店が必要とする機器に必要な容量を下回っている機種を購入してしまった場合です。
過去の経験による思い込みや、イメージのみで厨房機器を購入してしまうと容量不足になる場合があります。
厨房機器の機種選定は、厨房設計の知識と経験を持ちあわせた人と進めることが大切です。
厨房機器には、単体ごとに使用目的がありますが、隣接する機器同士の効率を考えた配置をすれば、とても便利でスムーズな作業が行えるようになります。
製氷機の横に作業台、食器洗浄機の横にシンクなどが分かりやすいでしょう。
例えば、10坪、厨房面積3.5坪、席数カウンター8席の場合
この席数であればこの機種と並べ方で、最低限はクリアしているでしょう。
従業員入り口が2か所、手洗い場、小さい店なので食器洗浄機は無し、製氷機、コンロ、冷蔵庫、2槽シンク(120センチ×75センチ)、製氷機の上にコーヒーマシン
平日と休日や時間帯によって、お客さんの数に違いがでます。
混雑する時間帯を予測して、無理無駄のない人員計画を立てないといけません。
ピーク時であれば、調理作業場にひとり、客席(ホール)にふたり。
ふたりの持ち場も、ドリンク担当、料理の提供担当など、あらかじめ決めておくことで生産性が上がります。
スタッフの数が少ないカフェ店だと、料理の提供が遅れたりするので、評判を落としてしまうかも知れません。
反対に、スタッフを雇い過ぎると、人件費が高くなるので経営状況が圧迫されます。
このお店にとっての、適切なスタッフの人数を経営者自身が理解しておきましょう。
カフェ店の目安として、ひとりのスタッフで10名のお客様対応が限界ではないでしょうか。
20席のお店なら2名のスタッフが必要です。
オープン当初に関わらず、スタッフの人数設定は、非常に読みにくいものです。
精度の高い予測を立てたつもりでも、ピークの時間がずれ込んだり、混むべき時間帯にお客さんが来ず、予想外の時間帯に忙しくなったりする事もよくあります。
スタッフとのコミュニケーションを常にとり、臨機応変なシフト変更が出来るような仕組みを作ることで、お客様の波を取りこぼさないような、対応をしましょう。
カフェ店の店内のレイアウトは、席数を決めることが最も重要です。
まず、一坪あたりの客席数を設定しましょう。
一般的にカフェ店なら、一坪あたり2席以下が主流です。
あくまでも目安ですが、ゆとりを持たせたい場合は、客席を減らしてください。
売上を上げたい場合は、客席を増やすべきです。
回転数にもよりますが、ひとつ席が増えると、売上高が年間50~100万円は違ってきます。
ゆったり型なのか回転率重視型なのか、お店のコンセプトに基づいて、席数を決めてください。
働く側の導線とは別に、お客さんが使う導線は、おおよそ120センチ以上必要です。
客席のレイアウトを考える際は、客導線も考慮して、椅子やテーブルの配置を決めてください。